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今までのキズやヤケドの治療法は間違っていた、湿潤療法できれいに治す

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湿潤療法 Photo: undefined by roberto volterra

 

 怪我などした時には、まず消毒をして、傷口を乾かして、ガーゼを当てるというのが130年間行われてきた常識でしたが、実はそれは正しい治療法でなかったことが分かりました。
その方法だと返って治りが遅く、また傷跡を残しやすく、更に痛みを伴う治療法だったのです。

 今、最新の医療現場では消毒はしない、潤いを保つようにして乾かさない、ガーゼは使わない湿潤療法という治療法が広がっています

これまで常識だった治療法を非常識な治療法で治してしまうともいえる新しい治療法です。

 特に小さいお子さんにとって消毒の痛さや、ガーゼを貼り変える時の痛みがないというのはいいですね。 そして何よりもきれいに治る。

 

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湿潤療法を広めたのが夏井 睦)医師のプロフィール及び書籍

医師/練馬光が丘病院 形成外科科長

•東北大学医学部卒
•1957年、秋田県生まれ。
•1984年、東北大学医学部卒業。日本形成外科学会認定医。
•2001年10月1日、インターネット・サイト「新しい創傷治療」を開設。
•2003年4月、特定医療法人慈泉会 相澤病院 傷の治療センター長として赴任。
•2007年7月、石岡第一病院 傷の治療センター長に赴任。
•2012年4月より、練馬光が丘病院 傷の治療センター

主な著書(一部抜粋)

•これからの創傷治療
•さらば消毒とガーゼ 「うるおい治療」が傷を治す
•創傷治療の常識非常識〈2〉熱傷と創感染
•ドクター夏井の外傷治療「裏」マニュアル―すぐに役立つHints&Tips
•傷はぜったい消毒するな 生態系としての皮膚の科学
•ドクター夏井の熱傷治療裏マニュアル
•医療の巨大転換(パラダイム・シフト)を加速する――糖質制限食と湿潤療法のインパクト
•糖質制限からみた生命の科学 

 

湿潤療法

 
 

専門は形成外科ですが、今は日本形成外科学会の「認定」はないとの事です。
というのも、2008年の四国での講演会で、日本形成外科学会理事長に「こんな熱傷治療をしていると形成外科認定医として認めるわけにいかない!」と言われたそうで、治療を止める訳にいかないので認定医を返上することにしたそうです。

その後もいろいろなところから恫喝ともいえる圧力をかけられたようです。

 それはそうかも知れません、これまで行われてきた創傷の治療法はまず消毒をして軟膏を塗りガーゼを当てるという治療法が130年もの間行われてきたのですから。

 それを真っ向から否定されたら学会の権威にもかかわるでしょうし、消毒液も軟膏も使わず、水で洗ってハイドロコロイド被覆材を貼るだけとなれば患者一人の医療費も下がってしまいます。

 いろいろな事情があり、消毒はしない、乾かさない、ガーゼは使わない方が早く治るという治療法を簡単に認めるわけにはいかないのでしょう。

 しかし、日本形成外科学会や熱湯学界が認めないと言ったこの湿潤療法で治療を行うと、確かに治癒が早いので現在では取り入れる病院や医師が確実に広がっています。

 消毒液やガーゼを貼り変える時の痛みがない、しかもきれいに早く治るのですから小児科医の医師を中心に急速に広がりを見せています。

 

現在、日本褥瘡(床ずれ)学会などでは新しいイビデンスとしてすでに湿潤療法を取り入れています。

褥瘡の治療について(ドレッシング材)

ドレッシング材とは、キズを覆う医療用材料のことです。

 キズを覆うことで、外部からの刺激や細菌の汚染などを防ぎます。非固着性(創面にくっつかない性質)のものであれば、交換の際、肉芽組織や新生表皮(再生した組織)を損傷しにくく、疼痛も少ないことから、より早い治癒が望めます。

 近年ではキズが治るのに最適な環境(湿潤環境)を維持することのできる、高機能なものが多く販売されています。 キズから出てくる滲出液は蛋白に富み、創傷治癒にかかわるさまざまな成分を含むため、適切な量をキズ周囲に保持することで、キズのなおりを促進することができます。

消毒・洗浄

 治療において大事なことのひとつに、キズとその周りをきれいにすることが挙げられます。
洗い流すにあたっては、『十分な量の生理食塩水または水道水を用いて洗浄する』ことが推奨されています。

 ばい菌を減らす目的で、昔は傷に対して消毒を頻繁に行っていました。
しかし、ほとんどの消毒液はばい菌だけでなく人間の細胞に対しても毒性をもっています。

 また、洗浄のみでも十分にばい菌を減らすことが出来ます。
これらのことから最近消毒は『通常は必要ない』とされております

出展元 :  日本褥瘡学界、褥瘡の治療についてより抜粋

 

練馬光が丘病院の治療例より

湿潤療法による治療例(下肢熱傷の症例)

症例:5歳女児。

群馬県にキャンプに行っていて調理中に右下肢に熱傷受傷、プラスモイストで処置。

湿潤療法治療例

 

2012年9月18日

 

湿潤療法治療例

 

2013年2月4日(140日後)

 

画像出典 夏井睦医師監修 新しい創傷治療より

 

【1歳7ヶ月女児】  
2012年11月8日,自宅でティファール電気ケトルが倒れてきて溢れだした熱湯で右半身に熱傷。直ちに当科に救急搬送された。プラスモイストのみで治療した。

 

傷が治る仕組み

浅い皮膚欠損の場合の例で説明すると露出した真皮を表皮細胞が覆うことで傷は治癒します。

 このとき何が起きているのかというと、創面には、血小板をはじめ多くの細胞が集まってきて、細胞成長因子が分泌され、それに伴い表皮細胞が遊走し、傷の表面を覆い、傷が完治します。

 傷を負ったときに出るジュクジュクとしたものの中には傷を治すために必要な「細胞成長因子」がたくさん含まれています。

 これを乾燥させるとどうなるのでしょうか、この「細胞成長因子」があれよ、あれよという間に死んでしまいます。

 人間も植物も水の無い砂漠地帯では生きていけませんが、傷を治すための細胞も同じことです。
適度な湿潤状態が必要なのです。

傷は乾かしてはいけないという理由がお分かりになると思います。

 傷を負った場合、医者が治しているわけではなく、医者はあくまでもサポートしているだけで、治しているのは自分自身の細胞です。
人には自然治癒力が備わっていて一生懸命修復しようとしています、それを妨げてはいけません。

 

消毒をしてはいけない理由

 一般的によく使われているのがイソジンの消毒液であるが、イソジンの殺菌作用はヨウ素の酸化力によるものである。

 従ってその殺菌力は細菌にだけ有効なのではなく,生体細胞全般に分け隔てなく作用するのだ。
従って,細菌を殺すことができれば,人間の細胞も殺すことができる。それが消毒薬だ。
従って、治癒に必要な「細胞成長因子」など簡単に殺すことができる。

 イソジンの消毒液は細胞に対して毒性を持っているため組織障害性を有している。
他の消毒液も同じことが言える。

 傷口に土や植物などの異物が残っていると感染の元になるので水道水でキレイに洗い流し、除去することが大切です。

 

ガーゼを使わない理由

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 ガーゼは滲出液を吸収し創面を乾燥させます、またガーゼの網目に固まった血液と一緒に上皮化してきた皮膚も乱暴にむしり取るため出血します。

 これを繰り返すわけだから治りが遅くなるのは当然のことです、従ってガーゼは保護するよりも創面の破壊材料なのです。

 特にヤケドをして水疱がつぶれ表皮が無くなり赤く露出している部分に貼り付いているガーゼを剥がす時の痛みは我慢できないほどの痛みを生じます。

 痛いということは創傷面が悲鳴を上げているのです。
分かりやすく言うとできかかった皮膚を治療の度にむしりとってるようなものです、

治りが遅くなるため傷跡を残すことになります。

 

カサブタは作ってはいけない

 カサブタは簡単に言えば「死んだ皮膚や血液が固まったもの」なのです。
いわば、皮膚のミイラといえる。

 すりむき傷を乾かしたり、消毒を繰り返すと真皮が死に、これがカサブタになる。
死んだ組織の周りには細菌が繁殖しやすくなります。

 一般には、「カサブタができると傷が治る」と言われていますが、それは間違いです。
カサブタは「傷が治らない」状態そのものであり、あってはいけないものなのです。

 カサブタは傷の治りを遅くし、傷跡を残す元になります。
カサブタが出来て喜んでいてはいけません。

 通常「カサブタ」と呼ばれているものは 浸出液などが固まったもので、水に溶ける。
だから、そのまま被覆材で覆っておけば自然に融解する。

 カサブタのない状態にして、湿潤療法用の被覆材(ドレッシング材)で覆っておけばみるみるうちに傷が治ってゆく。

 ドレッシング材とは、湿潤療法を行うために開発された商品で、キズを覆うことで湿潤環境を作り、キズの回復を促進する「創傷被覆材」のことです。

 

湿潤療法のやり方は簡単です

STEP1:傷口を良く洗う

傷口を水道水で洗い、異物や汚れを綺麗に洗い流します。

STEP2:消毒液は使わない

消毒液は皮膚を再生させようとしている細胞まで殺してしまうので治りが遅くなる

STEP3:湿潤を保つための創傷被覆材を貼る

被覆材をハサミなどでキズの大きさに合わせてカットして丁寧に貼り付ける

STEP4:定期的に張り替える

毎日、創洗浄して被服財を交換する。その時にキズを観察し、治り具合や膿がないかを確認しましょう。

STEP5:湿潤液が出てこなくなったら治療が完了です

 

湿潤療法を行うための専用の被覆材があります。

湿潤療法専用被覆材(プラスモイスト)

 プラスモイストは湿潤治療法を広めた夏井 睦(なつい まこと)医師とズイコウメディカルの協同開発で生まれた商品である。

 
  • ハイドロコロイド包帯(薬局店向け一般市販品)

ハイドロコロイド包帯

 
 

 単位面積あたりの価格の安さはダントツを誇り 上記のような一般市販品のハイドロコロイド絆創膏の1/4程度の値段である。

 包帯という商品名になっているが、ロールになっているというだけで包帯として使うものではありません。

 素材にハイドロコロイドを使用しているので傷の大きさに合わせてハサミで切って裏の紙をはがしそのまま直に貼って使えます。

市販されている湿潤治療用の救急絆創膏の大型シート版と思っていただければよい。

 ヤケドや傷には紫外線は傷跡を残しやすくしてしまうため大敵ですが、このハイドロコロイド包帯の優れているところは紫外線全領域で、透過率は5%以下であり、あの「エアウォールUV」とほぼ同等の遮蔽率となっている。

 

下記の写真のように顔のキズやヤケドにはハイドロコロイド被覆材(包帯)が便利

 あまり浸出液の多くない顔のキズにはハイドロコロイド包帯が使いやすい。
薄いためかさばらす、半透明のため目立ちにくいので顔や指の傷には最適。
また防水性もあるのでそのままお風呂に入っても大丈夫。

 

湿潤療法

 

詳しくは瑞光メディカル公式サイトへ

 
  • プラスモイストPシリーズ(調剤薬局、院内売店向け)

P1,P3

 

1枚で簡単に処置できるスタンダードタイプで、切り傷からヤケドまで幅広く対応できる。

 片面に防漏層があるため滲出液を側面に排出します。 熱傷を含めあらゆる傷に使えて便利ですが、厚みがないため浸出液が多量の場合にはこまめな交換が必要となりますが、湿潤量の少ない傷ならば充分対応できるので家庭に常備しておけば、いざというときに安心です。
  固着性はありませんのでサージカルテープや包帯などで固定します。

詳しくはズイコウメディカル公式サイトへ

 

 P1 200mm×250mm 3枚入り
 P3 125mm×125mm 3枚入り
 

とびひやあせも、アトピー性皮膚炎等のひっかきキズの保護に

  • プラスモイストDC/DCR 【医科向け】
 

 保護材として定評のあるプラスモ イストシリーズの商品ラインアップに、とびひ、あせも、アトピー性皮膚炎等のひっかきキズの保護に特化した非固着性吸収パッド「プラスモイストDCR」と「プラスモイストDC」という商品がある。

 この商品は近年、創傷治療では湿潤療法の考え方に沿った種々の被覆材が使われるようになってきたが、一方、とびひやあせも、アトピー性皮膚炎等の皮膚疾患のひっかきキズの保護にも、これらドレッシング材を使いたいというニーズが多くあったが、適正な通気性や浸出液の吸収特性を得るのが難しく、これらの用途に満足のいく商品がほとんどなかった。

 そうしたニーズを背景に瑞光メディカルが、今までの技術を生かし研究開発を行い、皮膚疾患のひっかきキズの保護に理想的な被覆材として開発した商品である。

DCRは医療現場で使い易いロール形状タイプ 

商品特徴

1) 通気性に優れ、ムレにくいので、とびひ、あせも、アトピー等の皮膚疾患のひっかきキズの保護に簡単に使用できます。
2) キズから出る浸出液をすばやく吸収します。
3) 本品とキズとの固着を防ぎ、ややドライ傾向に整えることで治癒まで優しく保護します。
4) 固着しにくいので、交換時の痛みも少なく快適です。
5) 自由にカットして使用できるので経済的で、また、表裏が無いので、指・脇の間に挟むなど、自由な使い方が可能です。

詳しくはズイコウメディカル公式サイトへ

 

 

以下の症状がある場合は医師の診断を受けて下さい。

以下のような感染の症状が見られる場合
1)強い痛みがある場合
2)キズの周囲が赤くはれている
3)熱を持っている

すり傷切り傷
・砂や土、木片、土や金属などが入っている場合
・キズが深い(組織などが見えている)
・傷口がパックリ開いている ・キズの面積が大きい(手のひらより大きい)
・切った刃物が汚れていた
・出血が止まらない
・指や手足がしびれている

噛みキズ
・動物にかまれた
・人の歯でかまれた

刺しキズ
・刃物を深く刺した
・古い釘を刺した
・木片などが刺さり傷口に残っている

やけど
・やけどの面積が大きい(手のひらよりも大きい)
・大きな水泡が出来ている(5cm以上)
・湯たんぽ、低温やけど

以上のような症状がある場合は抗生剤の投与、破傷風ワクチンの投与または切開などの治療が必要な場合があるため必ず医師の診察を受けるようにしましょう。

 

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