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大部屋が満室 という理由での差額ベッド代は払わなくていい「厚労省」

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大部屋が満室 という理由での差額ベッド代は払わなくていい「厚労省」

差額ベッド代の支払いをめぐりトラブルが増加しているが、厚生労働省から新たな通達が出されました。

突然の病気や怪我で救急車で病院へ搬送された場合、その時に病院のまスタッフから、あいにく大部屋がふさがっていて個室に入ってもらいますので同意書にサインをして下さいと言われたとします。

気になるので料金を聞いてみると「1泊9,000円になります」と言われたらあなたならどうしますか。

緊急で入院するのにあちこちの病院の見積もりを取るわけにもいかず、同意書にサインを断って入院を拒絶されたら困るし、病院側と気まずくなったらちゃんとした治療を受けられるのだろうか、などと考えると、他に方法がなく止む無くサインをしてしまうと思います。

もし1ヶ月入院したらいくらになるのか、痛みをこらえながら計算をしてみると、

「 高額医療保険制度があるので、仮に医療費が高額になったとしても保険者が支払う上限は決められているから「医療費にかかる費用はおよそ8万円弱で済むだろう。」

それに差額ベッド代が1日9.000円×30日として27万円で合計35万円になる。」

「えっ、ちょっと待って、医療費が8万円で個室料が27万円!医療費の3倍以上だ。

もし、長期入院になったら一体いくらかかるんだ。」

それじゃ、体はよくなって退院しても家計が大けがを受けてしまうことになる。

などと体の心配と、お金の心配をしながら入院をすることになります。

差額ベッド代金は医療費控除の対象になりませんから全額支払わなければなりません。

そして支払う段階になって「自分が望んだわけではないのに納得できない、払いたくない」ということでトラブルになるケースが増えています。

このようなトラブルが増えているのには以下のような背景があります。


大部屋が満室 という理由での差額ベッド代は払わなくていい「厚労省」

病院側の事情

病院の収入となる診療報酬は、度重なる診療報酬の引き下げに伴い、病院も経営が苦しくなっているため、差額ベッド料をとることで赤字を穴埋めしている医療機関が増えていることにある。

儲かっている病院ではさらに利益率を上げることが出来る。

診療報酬は診察や手術、検査などを行った対価として、病院や診療所などが受け取る医療費のことであり国から価格を決められている。

それに対して「差額ベッド」というのは病院側の自由裁量で価格が決められる唯一の方法で、病院側が1万と決めれば1万円、3万円と決めれば3万円となる。 コストがかからないのでまるまる利益になります。

やむなくサインをした場合でも、書類上は患者が望んで個室に入った形になっているため当然の権利として病院側は請求を起こします。

本当に個室しか空いていなかったのかどうかは患者には分かりません。

しかし、弱い立場にある患者にサインをさせ、経営の赤字補填分を求めるというのは根本的に筋が違う。

診療報酬が改定されるたびに下げられる医療費の制度を見直すことが必要であろう。

トラブルの原因と新通知

大部屋が満室 という理由での差額ベッド代は払わなくていい「厚労省」

差額ベッド代の規定については厚生労働省から各医療機関に対してこれまでも通達が出されてはいたがその基準が曖昧にされていた部分がある。

特別療養環境室(個室)へ入院させ、患者に特別の料金を求めることができるのは、患者側の希望がある場合に限られるものであり、病院の都合によるものは負担を求めてはならないとされているが、

大部屋が空いていない場合にはこれが病院の都合によるものなのかどうかという点については明記されていなかった。

あえてこの部分をグレーゾーンにしておいて、「診療報酬を下げる分これで稼いでね」という厚生労働省と医療機関側の暗黙の了解のようにも思える。

しかし差額ベッドに関するトラブルの増加に伴いやっと2018年度の診療報酬改定で厚生労働省が差額ベッド料に関する新通知を出しました。

患者に負担を強いてこのような問題が起こることは十分予見できるはずなのに、これまでないがしろにされてきたことの方が疑問である。

このような事態が進行すれば、高額な差額ベッド代を払えないために治療を断念するケースも起こりえるなど、医療の公平さを欠くことになる。

お金があってもなくても人の命は一つしかなく代えがたいものなのだから、差額ベッド代が払えないからということで人の命が左右されることがあってはならない。

新通知により追加された項目

(例)

  • 特別療養環境室(個室)以外の病室が満床であるため、特別療養環境室に入院させた患者の場合

大部屋がいっぱいだからという理由では差額ベッド代を請求してはけないと明記されました。

また、「たとえ同意書があっても患者の選択によらず、単に満床であるから差額ベッド料のかかる部屋に入院させたことが認められた場合には徴収できません(保険局)」とある。

これについて厚生労働省は「厚労省に送られてきた意見を踏まえて明確にしました」と説明している。

差額ベッド代についてこれまでいかに多くのトラブルが発生していたかという証でもある。

改正された通達文書は以下の通りです(PDFファイル)

差額ベッドについては16ページ(8)の③に記載されています。

保医発0305第6号 平成30年3月5日 厚生労働省保険局医療課長

今回の通知により通達文書コピーを持参し、病院と交渉し100万円以上の不当な差額ベッド料を取り返した事例が相次いで報告されています。

病院と交渉してもらちが明かない場合は全国にある地方厚生局に相談してみましょう。

地方厚生局は厚生労働省の地方支部支局の1つで地域の保険医療機関への指導、監督を行っています。

不当と判断されれば病院側へ指導が行われます。

地方厚生局一覧はこちら

http://kouseikyoku.mhlw.go.jp/

差額ベッド代の平均

厚生労働省調べによる差額ベッド代の平均額は、1日あたり6千144円となっていますが、これは全国平均なのでかなりばらつきがあります。

また一定の基準を満たしていれば4人部屋でも差額ベッド代を請求できます。 4人部屋を利用すると、1日あたり平均2,407円となっています。

注意が必要なのは東京などの都市部では平均がぐっと上がります。

病院によっては良心的に1日千円のところもあれば、最高では19万4400円のところもあり一概には言えませんが、実際に入院して差額ベッド代を支払った方に聞いてみと1万2000円~1万8000円程度の方が多いように思われます。

厚生労働省が差額ベッド代についての新しい通知を出しましたが、積極的にPRすることはありません。

マスコミなどが大々的に取り上げない限り一般に周知されることはないので差額ベッド代をめぐるトラブルは今後も引き続き起こることが予想されます。

家計を直撃する大きな出費はできるだけ避けたいものです。 払わなくてもよい出費を抑えるには知っていると知らないとでは大きな差がつきます。

いざというときのために覚えておきましょう。

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